福井 史織さん
三井物産リテールトレーディング株式会社
- 留学:
- UCRディズニー特別留学(アメリカ)
- 出身高校:
- 中京高等学校
- 資格:
- TOEIC® L&R: 960点
充実した留学制度がいちばんの魅力です。
今回のインタビューでは、2019年に卒業後、工作機械メーカーへの就職を経て、現在は輸出入物流サービスの会社に勤める福井史織さんに、国際教養学科を選んだ理由やディズニーワールドでの現場研修で学んだことなど、大学時代を振り返りお話を伺いました。
※掲載情報は2022年5月取材時のものです。
自己紹介をお願いします。
岐阜県出身で山と川に囲まれた自然豊かな田舎で育ちました。
少し北上すると下呂温泉や高山などの観光地もある立地です。
昨今では地方移住やリモートワーク推進などで、地方や田舎を選ぶ人も増えてきましたが、閉鎖的な傾向が強いので、海外へ留学した人はまわりにはいませんでした。
趣味はキャンプとスノーボードです。旅行や近くの公園を巡ることも好きですね。現職は商社の食品流通に携わる輸出・物流業務を行っています。担当拠点は香港で、主に日本のコンビニで売っている商品を海外のコンビニ店舗のニーズに合わせて輸出しています。
留学について
UCR特別留学ディズニー国際カレッジコースはどんな留学でしたか?
カリフォルニア大学リバーサイド校にてホームステイをしながら、3カ月間の語学プログラムに参加した後、2週間ホスピタリティや観光に関する授業を受けました。
そして場所をフロリダ州に移し、ウォルト・ディズニー・ワールドにて、キャスト専用の寮で生活しながら6カ月間の有給実習のインターンシップを経験しました。インターンシップでは、多種多様な業務を通じてパーク・リゾートの運営を行いますが、私はアトラクションの運営と店舗でのグッズ販売の担当でした。
参加した理由は?
卒業後の就職を見据えて、力を入れて学んでいた英語やグローバルなマインド、大学で学ぶ専門知識が、働く上でどのように活かされていくのか体感したかったからです。
また、ウォルト・ディズニー・ワールド・カンパニーという大きな組織の中で、学んだことをアウトプットする機会はとても貴重な経験だと思い、挑戦しました。
留学中の就労体験は現職に役立っていますか?
私は現職では海外への輸出を担当しているので、学生時代に培った英語力は本当に活かされているなと感じます。スムーズに意思疎通を図ることができるため、迅速な対応に繋がっています。
また、早期段階から責任を持って働く意識を身に着けることができたため、現職の上司やチームメンバーからリスクを想定した細やかなフォローや事前対応を評価してもらっています。また、対外的に発信する情報・判断については細部まで確認・追及した上で対応する習慣が身についていると自負しています。
さらに、ホスピタリティに関する学びを通じて、現在の仕事でも相手を理解し、意見を汲み取りながら、協働することができていると感じます。ホスピタリティというとサービス業に関わるスキルと想像しますが、相手の立場に立って考えることは組織の中でチームとして働く上で重要な考え方だと思います。
留学体験で印象深かったことは?
有給実習時にディズニーリゾート・パークへ現場調査のため何度も足を運んだことです。
(ちなみに働いているキャストは福利厚生としてグッズやレストランの割引が受けられるので、その恩恵を受けて、休みの日にはパークで過ごさせてもらったことも、楽しかった思い出です。)
本題に戻ると、勤務中は多種多様なニーズや質問、考えを持ったお客様への臨機応変な対応に大変苦労しました。例えば、劇場内で泣き出した子どもの対応であったり、お土産屋さんで絵画を販売していた際、どんなアーティストが何の場面を描いたのかと詳細を尋ねられたり、どうしたらより多くの人気アトラクションに効率よく乗れるか意見を求められる、などなど。最初はうまく対応できず苦戦しました。
そこで、現場へ何度も足を運び、お店やアトラクション、レストランの位置や店舗の商品のラインナップ、各種サービスやシステムなど細かな情報を自分自身の目で確かめ、把握するように努めました。また、ゲストの立場で職場を訪れ、現地従業員の気さくな会話力や、安心感を与える英語表現、突発的なトラブルへの柔軟な対応力を観察したり、どんなリクエストが多いか分析したり、自分のケースに置き換えて対応方法を模索しました。
この現場調査をすると、面白いほどに努力が仕事に活かされ、スムーズにゲスト対応が出来るようになったことは今も強く心に残っています。
留学前と後で英語力は向上しましたか?
留学前後ではTOEIC®の点数が870から960へ上がりました。900点以上取得できたという点については、細かいニュアンスと迅速な内容把握が出来るようになったと実感しています。
一番の成果は定量的に測れるものではないですが、やはり人とのコミュニケーションがスムーズに図れる、実際に使える英語を身に着けることができたということです。働くことを通じて他種多様な人と接し、多くのニーズに対応してきたことで、スピーキング力の向上を強く実感できました。
大学のこと
大学での学びは現職に活かされていますか?
語学は留学だけでなく、大学4年間を通して継続的に学ぶことができたので、その積み重ねの結果が現在の仕事で円滑にコミュニケーションを図るツールとして非常に役立っています。
また、留学やゼミのフィールドワーク・プレゼンなど、学びをアウトプットする機会が多かったのですが、仕事でも同様の流れで成果のアウトプットを求められます。自身が準備したものを成果として伝えるプロセスを学生のうちから経験できたことは、仕事の大きな糧になっています。
オススメの授業を教えてください。
ジェンダー論です。
男女の性区別に関わる社会現象を時系列で紐解いていく授業です。第一波~第三波フェミニズムを通じて、男女平等の権利の追及が時代と共にどのように移り変わっていったのか、ジェンダーに関する国際社会問題やジェンダーの歴史と現況について学びました。
授業を重ねていくと、歴史と共に考え方も変わっていくのが非常に興味深かったです。固定概念にとらわれない、オープンで多角的な見方ができるようになりました。
在学中に苦労したことは?
ゼミで途上国開発について学び、そのアウトプットの場として、3年次と4年次に模擬国連に参加しました。模擬国連では、国連機関で行われる国際会議のシュミレーションとして、学生が各国の外交官となり、与えられたテーマに沿った地球規模の課題について議論し、演説スピーチや討議を重ね、最終的に解決策をまとめた決議案を作成しました。
私はボリビアの担当でしたが、1〜2カ月の準備期間を経て、テーマについて政治や経済、歴史、資源、外交問題、現在の国の状況など多角的にリサーチをしました。特に苦労したのは、当日の議論で積極的に自分自身の考えを主張することでした。各大学から集まった学生のレベルも高く、専門用語も多かったので、主体的な議論への参加が非常に難しかったです。知っている言葉で伝える努力を最大限すること、分からないことはそのままにせずためらわずに質問することを心掛けて何とかやり遂げることができました。
議論の中で自身の考えを主張しながら、相手の意見も踏まえて解決策を見出すプロセスを経験することで、交渉力や対話力が身についたと思います。
卒業に向けて研究したテーマは?
テーマは「現代における過疎地域の問題と今後の可能性」です。
ゼミでは途上国開発をメインに、グローバルな視点で国際開発について考えてきましたが、日本国内でも様々な問題があると知り、日本が抱える課題の解決について提言しようと思いました。そこで、以前から気になっていた私の出身地の過疎地域問題を切り口に、地域活性化対策に焦点を絞り提言することにしました。また、ゼミのフィールドワークで愛知県津島市の地域活性化対策について考える機会があり、その学びも活かせると感じ、研究テーマとして決めました。
専任教員からはどんなサポートを受けましたか?
卒業研究では、国際開発を専門にされている佐藤都喜子先生の専門ゼミを受けていたので、佐藤先生にサポートいただきました。研究やプレゼンの進め方はもちろん、フィールドワークのご経験が豊富で、愛知県津島市でのインバウンド観光の提案や瀬戸市での外国人児童への学習支援で実際にどのように進めてまとめていくべきか多くのアドバイスをいただきました。気さくで前向きでエネルギッシュな先生で、研究室へ足を運ぶと、お忙しい中キャリアに関する相談や将来の悩みもじっくり聞いて下さり、学業以外の面でもたくさんお世話になりました。
1年次では、奥田隆男先生が担当の専任教員でした。入学したての頃は、レポートの書き方もプレゼンの仕方も分からない中、テーマを与えられ研究を進めていくことになります。奥田先生は各個人のテーマに対してどう進めるべきか親身になってアドバイスして下さり、改善点等も教えてくださいました。優しくて話しやすい先生でゼミの内容や留学についても相談に乗っていただきました。
大学はどう決めましたか?
語学やグローバルな学びが出来る大学は数多くあるため正直迷いました。国際教養学科では外国語や異文化について学ぶだけではなく、+αで幅広い分野について学ぶことができること。さらにそれらの内容を英語で学ぶ機会や知識をアウトプットする場として課外活動や海外研修の機会が豊富に用意されていること。この2点に魅力を感じ、進路として選択しました。
また、留学制度が充実していることも決め手の一つで、協定校の数も多く、大学側が留学費用を負担する「留学費用全額支援」制度もあるなど、大学からの手厚いサポートは学びの場として最適な環境だと感じました。
国際教養学科を選んで良かったことは?
UCR特別留学やダブルディグリー、海外研修等の留学制度が充実していることは、外国語や国際関係に特化した名古屋外大のいちばんの魅力だと感じます。
また、国際教養学科では徹底された語学教育+幅広い教養を学び、その学びをゼミや課外活動を通じて現場で実践できるというのが魅力です。また幅広い教養を身に着けることで、物事を多角的に捉えることが出来るようになり、考え方の幅が広がります。
そして何よりも教員の方々との距離が近く、1年次から個々のキャリア形成について考えてくださいます。大学というと大人数の講義を受けるイメージがありますが、国際教養学科では少人数での語学学習と3年間にわたるゼミを通じてより学びを深めることができます。手厚いサポートのある恵まれた環境が大学4年間を実りあるものにしてくれました。
さいごに
入学を検討している方にメッセージを。
外国語大学というと主に語学力の向上をイメージされる方も多いと思いますが、特に国際教養学科は、将来的なキャリア形成を見据えた語学+αの学びが充実しています。語学と教養を身に着け、その知識を実践するフィールドも多く用意されていますし、教員の方々の指導・サポートも手厚いです。
この恵まれた環境で意欲的に学ぶことが出来れば人として大きく成長することができると思います。是非チャレンジする心を持って入学頂けたらと思います。
学生・卒業生紹介一覧
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福井 史織さん
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石村 茉莉那さん
留学で得た私の「強み」は日本人ならではの心配り。
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東山 星香さん
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櫟本 詩織さん
証券の仕事で、リクリエーション力を発揮したい。
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甲斐 千夏さん
日本の察する心と、アメリカの積極性。両方を備えるコンシェルジュをめざします。
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加藤 すばるさん
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